2023/10/18
玄米はどう食べるのが効果的? 何と組み合わせると良いの?
栄養豊富な玄米。
身体に良いから食べている!という方が多くおられるはず。
せっかく食べるなら、玄米の良さをより引き立たせて食べたいですよね。
今回は、玄米とのいい組み合わせの食材や、より効果的に、健康に役立つ食べ方をご紹介します。
〇玄米を食べるタイミングはいつがいい?
食べるタイミングは、3食のうちいつでも!というのが正解です。いつも白米を食べている食事の時に、玄米に置き換えるだけで十分です。
玄米ご飯に慣れている方であれば、3食毎食玄米にして、毎日食べても大丈夫です。
3食毎回は難しいな、という方には、
おすすめは朝ご飯、または夜ご飯です。
朝ごはんは、なかなかたくさんのおかずを準備してゆっくり時間を取って食べられる方はあまり多くないはず。
なるべく時短で済ませたいという方もおられると思います。
そういった方に、朝ご飯に玄米はもってこいです。
玄米は昔からおかずいらず、と言われるほど、栄養素が豊富です。
白米と比べてみても、
食物繊維で6倍
ミネラル類は種類によって2~6倍
ビタミン類も種類により3~12倍
とかなり多くの栄養素が含まれます。
朝の忙しい時間に、ゆっくり食事の時間が取れなくても、まずは玄米を食べるだけで、たくさんの栄養素を摂ることができます。
事前に作っておいた玄米ご飯や玄米おにぎりを朝、口に運ぶようにするだけで、一日をスタートするためのエネルギーや栄養素を摂る手助けすることができます。
また、食物繊維が豊富に含まれているので、体内での消化の速度がゆっくりになり、腹持ちもよくなります。
たくさん食べることができなくても、お昼ご飯までの腹持ちにも役立ちます。
また、夜ご飯・夕飯に玄米がおすすめの理由は、食べ過ぎを防ぎやすい、ということです。
一日の中で、夜ご飯が一番カロリーを多くとるという方も多くおられると思います。
朝、昼には避けるような少し重ためのメニューを夜ご飯に持ってくるということもあると思います。
そして、そのご飯の後にはデザートを食べたり、少し夜更かしすると小腹が空いてきて、ついついお菓子やおつまみを食べたり…みたいなこともあるのではないでしょうか。
実は、寝る前、夜ご飯が多かったり、カロリーが高かったりすると、太りやすいという傾向があります。
たくさんカロリーをとっても、その後は寝てしまうだけなので、消費しきれないということもあります。
ダイエットをされたい方、ダイエットまではしていなくても、健康を維持していきたい方にも、夜ご飯に玄米はおすすめです。
玄米に含まれる栄養素には、糖質や脂質をエネルギーに変えるために代謝を手伝ったり、促進したりする働きがあり、腸内環境を良くし、身体の老廃物や不要なコレステロールを体外へ排出する働きもあります。
また、玄米は白米よりも歯ごたえがあるので、よく噛むことで満腹中枢を刺激し、白米より少ない量でも満腹を感じることができます。
そして食物繊維が腹持ちを良くしてくれるので余計な間食なども防ぐことができます。
〇玄米に足りない栄養素を補う食品と合わせる!
・良質なタンパク質と組み合わせる!
玄米にはお茶碗一杯約5gのタンパク質が含まれています。ですが、一日の推奨量としては、女性は50g、男性で65gが必要とされています。
一日3食玄米を食べたとしてもまだまだ足りず、玄米だけではタンパク質は補えません。
そこで、玄米と組み合わせて良質なタンパク質を摂るようにしましょう。
良質なタンパク質とは、身体の中で作ることの出来ない、必須アミノ酸がバランスよく含まれているタンパク質のことです。
そのバランスが良いかなどはアミノ酸スコアで知ることが出来ます。
良質なタンパク質を含む食品としては、肉類(牛肉・豚肉・鶏肉など)、魚介類(鮭やあじ、いわし、貝類など)、卵、牛乳などがアミノ酸スコア100です。
植物性の食品では唯一、大豆、大豆製品が100です。
これらの食品と一緒に玄米を食べることで、一日のタンパク質を補うことができ、質のよい食事をすることができるのでとてもおすすめです。
・緑黄色野菜と一緒に食べる!
玄米にはビタミンも含まれていますが、十分とは言い切れません。そこで、もう一品、緑黄色野菜と一緒に食べることで玄米に足りていないビタミンを補うことが出来ます。
緑黄色野菜は、皮膚や粘膜の健康を保つビタミンA、カルシウムやタンパク質の生成に役立つビタミンK、免疫力や抵抗力を高めてくれるビタミンCを補うことができます。
緑黄色野菜とその他の野菜の見分け方としては、野菜を切った時の断面を想像してください。
切った断面も中の色が濃いのものが緑黄色野菜、薄い色やほとんど色がないものがその他の野菜です。
たとえば、トマトやかぼちゃ、ほうれん草など切った断面もしっかり色が付いているので緑黄色野菜。
なすびやキュウリなどは外側に色があっても、切ると色がほとんどなかったり、薄いものがその他の野菜です。
緑黄色野菜を使った一品を一緒に食べることで、玄米には含まれないビタミン類を補うようにしましょう。
〇体調に合わせて決めよう!
玄米は身体に良い栄養素が豊富で、栄養素以外にも身体に良い効果をもたらしてくれる食材です。しかし、注意点としては、必ずご自身の体調に合わせて食べることです。
まず、初心者の方で起こりやすいのが、急にたくさん食べて、お腹の調子が崩れてしまうことです。
初めて玄米を食べる方や、継続して玄米を続けていかれるかたは、まずは1日1食からスタートし、場合によっては、白米と混ぜて炊くことからスタートするなど、身体を玄米に慣らしながら始めてください。
また、玄米を毎日食べてるという方にも気をつけて頂きたいのが、体調不良のときです。
風邪を引いて熱を出していたり、胃やお腹の調子が悪かったりするときなどです。
そういった時はおのずと食欲が減り、あまり食べれていないこともあると思います。
そういう時に、栄養豊富な玄米をたくさん食べたいと思うかもしれませんが、玄米にはお米の皮が残っている状態で普通の白米よりも消化に時間がかかります。
体調不良の時には内臓も疲れていたり、弱っていることがあるので、玄米をたくさん食べると、逆に消化が不十分になり、消化不良を起こしたり、胃に負担がかかったりする場合があります。
体調不良や食事があまりできていない日が続く時には、玄米を避けることも1つです。
しかし、もちろん弱っている身体に玄米の栄養素はとても良いので、回復期に食べる場合は、炊飯器で炊く時から水分を多めにして炊くようにしたり、雑炊やおかゆにアレンジしたりして、しっかり柔らかくしてから食べるように調整しましょう。
栄養素が豊富な玄米ですが、それだけでは足りない栄養素もいくつかあります。
玄米と一緒に食べる食事内容を少し工夫するだけで、一食の栄養素がよりグンとアップします。
また、玄米の特性を活かして、普段の生活に上手に取り入れていくことで、玄米でより健康的な生活を送ることができます。
美味しく、楽しく、身体のためにも、ご自身の体調やペースに合った玄米メニューを取り入れてください!
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PROFILE
管理栄養士
上垣 綾 UEGAKI RYO管理栄養士、栄養教諭、フードコーディネーター等の資格を取得し、今まで、保育園・企業・福祉施設など乳幼児から高齢者まで幅広い方々の献立作成や、メニュー開発、栄養指導など行なってきました。
健康や生活に役立つ玄米についてのコラムや、玄米を美味しく楽しく食事に取り入れて頂けるようなレシピの紹介など、お伝えしていきたいと思います!