2023/09/08
玄米は子供には何歳から食べさせても大丈夫? どのように子供に食べさせるのがいいの?
玄米は栄養が豊富で、赤ちゃんや子供にも食べさせたい!と思われる方もおられますよね。
でも実際、何歳から、どのように始めるのがいいのか分からないですよね。
栄養価の高い健康食の玄米。
たくさんの栄養を必要とするお子様に、どのタイミングで、どのように取り入れていくのがよいのかご紹介していきます。
○赤ちゃん~離乳食期には使用しない!
玄米は白米になる前のお米で、稲の実からもみ殻だけを取り除いたものです。精米をされていない状態なので、ぬかや胚芽はそのまま残ったお米です。
なので、とても栄養価が高いのですが、皮が残っている状態と同じなので、表面が硬く、白米と同じように柔らかくするのは難しいです。
玄米をお粥にしても、皮のプチプチとした部分はどうしても残ってしまうので、離乳食のお粥などには不向きです。
また、離乳食初期の飲み込むだけで食べられる、ペースト状にした場合でも、硬い部分は細かくなりますが、完全には除去しきれないので、なめらかなりづらく、飲み込みにくくなってしまい、誤飲の原因にもなりかねません。
初期~後期はペースト状の離乳食や、柔らかいお粥の時期などで、玄米を取り入れれそうだな、食べれそうだなと思いやすいのですが、食べさせないようにしましょう。
また、完了期や普通食が食べられるようになった時期でも、玄米は使用しないほうがよいと考えられます。
まだ歯が揃わず、歯茎だけでは玄米の表面の皮を潰すことが出来ません。
噛んで食事ができるようになっても、やはり玄米は離乳食期や、歯の揃っていない子供とっては食べづらいので、やめておきましょう。
○玄米のスタートは身体と歯が整い初めてから!
玄米は栄養価が高く、たくさんの栄養が必要な成長期の子供にはとっても効率のよい食材です。早く食べさせたい!と思われる方もいらっしゃいますよね。
玄米を始める条件としては、
まず、
・歯が生え揃っていること
・消化器官が発達していること
この2つが重要です。
目安としては「3歳~3歳半」が、奥歯が生え揃い始め、消化器も含めて身体の中がしっかりとし始める時期です。
保育園や幼稚園でも3歳や4歳クラスから玄米を給食などに取り入れている園もありますよね。
子供の一人一人の成長に合わせて、3歳以降は、様子を見ながら急がす、始めてください。
3歳までは、玄米を控えたほうがいい理由としては、奥歯が生えるまでは、表面の硬い部分をしっかりとすり潰すことができません。
また、食物繊維が多いことが玄米のメリットの1つですが、消化器が未発達の子供にはそれが身体の負担となってしまうこともあります。
せっかく栄養をたくさんとってほしい!と思って始めても、身体の負担になったり、お腹の調子が悪くなったりしてしまってはいけませんよね。
歯が揃いしっかり噛むようになり、消化機能も発達した、3歳以降に子供の成長度合いに合わせて始めていきましょう。
○子供に玄米を食べさせ始めるときのポイント!
そろそろ子供に玄米食を始めようかな、と思われた場合は、急に始めるのではなく、少しずつ慣らしたり、工夫したりしながら始めていきましょう。色々な方法をご紹介するので、子供に合った食べさせ方を試してみてください!
・玄米はよく噛んで食べさせる
大人も含めてどの子供にも共通することは、しっかりとよく噛んで食べるということです。
繊維質が多いため、よく噛むことで消化しやすく、負担も少なくなります。
噛むことの練習にもなりますので、しっかり噛むように注意してください。
・白米と混ぜながら食べさせてみる
急に玄米を始めると、お腹がゆるくなったり、匂いや食感に敏感な子供は食べなくなったりしてしまう場合もあるので、まずはいつも食べている白米に、少し玄米を混ぜて食べさせて様子を見てください。
玄米と白米の割合を少しずつ変えて、玄米を多くしていき、玄米食に切り替えるのも一つです。
・玄米のお粥から始めてみる
いつもの白米から玄米に突然変えると、硬くて食べられなかったり、嫌がったりする場合があります。
食感などが気になる場合は、お粥や柔らかい雑炊などにすると食べやすくなります。
また、玄米には食物繊維が多いので、水分を一緒に摂ることで、便通を良くしてくれます。
お粥まではいかなくても、いつもよりも水分を多めにして炊いて始めていくのもよいですね。
・見た目や匂いなどで食べられない場合は玄米おやつから始めてみる
玄米ご飯を準備したけど、いつものご飯と違う見た目で食べてくれない、玄米独特の香りが苦手なのか食べられない、といった場合は、玄米のおやつを作って食べさせてみるのも一つです。
ご飯としては初めは食べられなくても、おやつにすると食べられるといった事も多いです。
まずは玄米を子供に知ってもらうことから、玄米を使ったおやつにして食べさせてみると進めやすい場合もあります。
当コラムでも、玄米のおやつのレシピを紹介していますので、試してみてください。
見た目や味、匂いなどで子供が玄米を食べてくれない場合は、無理に食べさせるのではなく、色々な方法で試してみてください。
他にも、形を変えておにぎりにしたら食べてくれる、味を付けたら食べてくれた、炒めてみると食べられた、など食べ始めるまで、それぞれの子供に合った玄米食の形態を探してみてください。
栄養価が高い玄米は、成長期の子供におすすめの食材のひとつです。
歯や身体が整った年齢になってから、食事に上手に取り入れてみてください。
当コラムでは、様々な玄米のアレンジレシピを紹介しています。
お子様とも作れるようなメニューもありますので、玄米を楽しく美味しく、ご家族みんなで取り入れてみてください!
DELIFUL LIFEでは、安心安全の「有機JAS認証米」の有機玄米を販売しています。
PROFILE
管理栄養士
上垣 綾 UEGAKI RYO管理栄養士、栄養教諭、フードコーディネーター等の資格を取得し、今まで、保育園・企業・福祉施設など乳幼児から高齢者まで幅広い方々の献立作成や、メニュー開発、栄養指導など行なってきました。
健康や生活に役立つ玄米についてのコラムや、玄米を美味しく楽しく食事に取り入れて頂けるようなレシピの紹介など、お伝えしていきたいと思います!