2023/08/08
玄米には食物繊維がたくさん!食物繊維はどう身体にいいの?
玄米は身体にいい!健康食!のイメージがありますよね。
玄米にはたくさんの栄養素が含まれています。
中でも、他の穀物と違って特に多いのが『食物繊維』です。
今回はこの玄米と食物繊維について、食物繊維のメリットについてご紹介いたします。
〇玄米って?玄米に含まれる食物繊維はどれくらい?
玄米は白米になる前のお米で、稲の実からもみ殻だけを取り除いたものです。
精米をされていない状態なので、ぬかや胚芽はそのまま残ったお米です。
ですので、ぬかや胚芽にあるビタミン、ミネラル、食物繊維など、身体に必要な栄養素が、白米よりも豊富に含まれています。
そして、その中でも、食物繊維の量は白米と比べて6倍含まれています。
他に食物繊維の多い食材としては、イモ類や豆類、キノコ類が多く含んでいますが、一度にたくさん食べるのが難しい食材もあります。
玄米は主食ですので、毎日でも食べることができ、アレンジもとてもきくので、非常に食事に取り入れやすい食材です。
〇日本人の食物繊維の摂取量は不足している!
今、日本人の平均食物繊維摂取量は減少傾向にあります。
1950年頃までは1人あたり約25g前後の食物繊維を摂取していましたが、現在では17~18g程になっており、食生活が変わってきた影響で、全ての年代で男女共に不足しています。
厚生労働省の食事摂取基準では、
成人男性で1日21g以上
成人女性で1日18g以上
を目標値に設定されており、平均で1日あたり20gを目標にとれるように食事をするのがいいでしょう。
そうすると、現状では1日3~4gほど不足していることになります。
玄米は白米より6倍も多く食物繊維が含まれ、お茶碗一杯(150g)の食物繊維量を見てみると、
白米 0.3g
玄米 2.0g
になるので、1回の食事で1.7gアップ、1日3食分をすべて玄米にすると5.1gも多く摂ることができるので、不足している食物繊維を一気に補うことができます。
令和元年国民健康・栄養調査
日本人の食事摂取基準(2020年版)
〇玄米に含まれる食物繊維ってなにがいいの?
じゃあ、食物繊維ってしっかり摂るとなにがいいの?大切な栄養素なのは分かっていても、イマイチどうして必要なのか分からない!という方もいらっしゃいますよね。
食物繊維には2種類あり、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維で、どちらも胃や小腸で消化分解されずに、大腸やで届く栄養素です。
玄米に含まれる主な食物繊維は『不溶性食物繊維』です。
その玄米に含まれる食物繊維のよい働きをご紹介します。
・整腸作用
食物繊維は大腸にたどり着くまでに水分を含んでふくらむことで、便の体積を増やして、大腸を刺激して排便を促し、便通を良くする働きがあります。他にも、食物繊維が大腸にいる腸内細菌のエサになって、善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれます。
・血糖値の上昇を抑制
玄米は低GI値食品の1つと言われ、食後の血糖値が急激に上がりにくく、緩やかに上昇します。
また、血糖値の上昇が緩やかだと、食後に高血糖になりにくく、糖尿病などのリスクを減らしたり、脂肪がつきにくくなったりする、などと言われています。
・血中コレステロール濃度を下げる
食物繊維は、食事に含まれるコレステロールの吸収を抑え、血中のコレステロールを下げる働きをもっています。
また、糖や脂質、ナトリウムなどを一緒に体外へ排出する働きもあるといわれています。
その他にも、食物繊維が多いと腹持ちがよくなり、ダイエット効果が期待されたり、生活習慣病などのリスクを低減させることができたりします。
〇玄米を毎日取り入れるには?注意点は?
食物繊維も豊富で、様々な栄養素が含まれている、バランスの良い玄米。
食べることのメリットがとても多く、毎日取り入れることが理想です。
玄米を炊いただけの単体で、白米の代わりに食事に取り入れることもよいのですが、全てを玄米に急に変えるのは難しいという方もいらっしゃいますよね。
玄米の独特な風味や固さなどがあまり得意ではない方は、玄米だけでなく、白米と混ぜながら食べることで、かなり食べやすくなります。
また、玄米で混ぜご飯やおにぎりにしたり、チャーハンやピラフ、カレーをかけたりなど、アレンジをすることで、白米と変わらず食べることもできます。
他にも、玄米を使ったスイーツやお菓子なども作ることができるので、玄米をアレンジしながら、ご飯だけでなく、間食からも取り入れることができます。
当ホームページでも様々なレシピをご紹介していますので、ご覧になってください。
玄米を取り入れる際の注意点としては、
初めて玄米を食べられる方は、急にたくさん食べると、お腹の調子が崩れてしまうこともあるので、まずは1日1食からスタートしてみてください。
また、玄米はしっかりよく噛んで食べるようにしましょう。
そして、豊富な栄養素を持っている玄米ですが、玄米だけでは足りない栄養素もありますので、脂溶性ビタミン、亜鉛や鉄分などは、動物性たんぱく質(肉、魚)や、緑黄色野菜などを組み合わせて食事をすると、よりバランスが整います。
食物繊維が豊富な玄米。
玄米に含まれる食物繊維には、様々なメリットがある食品です。
玄米には食物繊維以外にもたくさんの栄養素が含まれています。
ダイエットや、健康の維持にもとても向いている食材です。
ご自身のライフスタイルに合わせながら、色々な方法で玄米を取り入れてみてください!
DELIFUL LIFEでは、安心安全の「有機JAS認証米」の有機玄米を販売しています。
管理栄養士
上垣 綾 UEGAKI RYO管理栄養士、栄養教諭、フードコーディネーター等の資格を取得し、今まで、保育園・企業・福祉施設など乳幼児から高齢者まで幅広い方々の献立作成や、メニュー開発、栄養指導など行なってきました。
健康や生活に役立つ玄米についてのコラムや、玄米を美味しく楽しく食事に取り入れて頂けるようなレシピの紹介など、お伝えしていきたいと思います!